中国IT視察ツアー1・・・海草発生で有名になった青島へ

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成田を9:30に発って青島へ12:00に着いた。青島は思っていたよりも遥かに大きくて立派な町だった。空港も大きくて新しく立派だ。市の中心部までは車で30分位の位置だ。

オリンピックヨット競技会場の海草を運ぶトラック(軍人1万人が動員されている。軍用トラックが数珠繋ぎに走っている。軍用車は意識的に写さなかった。)

今回はS社さんの主催で、S社さんの現地法人を始として、青島市が作った「青島軟件園(ソフトウェアパーク)」を見学し、説明を受け、懇親会にも臨んだ。責任者も若く意欲的で熱心だった。

ソフトウェアパークのプレゼンテーションとソフト開発ブース

□青島の優位性

1.人件費は北京の3分の一~2分の一

2.転職率が比較的少ない。10%  cf:北京30%

3.海があり自然環境も良い。

4.電産業(ハイアールの本拠地)の集積がある。

5.青島の大学への入学希望者が多くレベルも上がっている。

懇親会では私が最長老だったのでソフトウェアパークの責任者の隣へすわることになった。私の中国語では心もとないので「英語でも良いかと聞いたら」「A Little」とは言っていたがどうも自信がなさそうなので英語での話は止めにした。私の出来る限りの中国語で対応することになった。これはほとんど話さないということだ。乾杯を繰り返した。これでもどうにか懇親にはなるが、より深いコミュニケーションは出来ない。懇親会場は大変豪華で立派な海鮮料理店だった。

中国人は社交上手だ。挨拶も堂に入って上手いし、宴席にも慣れている。トップが先ず自己紹介して時計の反対周りで全員が自己紹介をした。その後の会話は大いに盛り上がった。欧米の人たちとの同様の会へ何回も出ているがこんなには盛り上がらない。見掛けが似ており同じ文字を使っていることがキーワードなのかな?しかし本当の所は良く分からないが。

現在でもこのソフトウェアパークには6,000名ほどの要員がいるが更に1万人に増やし今建設の仕上げを行っている隣接地の完成で2万人へ、更に20km離れた地区の開発で10万人の規模を誇る一大ソフトウェア開発拠点にするそうだ。日本への人材派遣やオフショアリングによる受託開発を期待しているようだ。

左から現在のセンター、建設完了間じかのセンター、次の計画の市北西部の建設予定サイト

この様にして育てられるのはせいぜい上級プログラマーまでで、SEまでは無理だと思われる。その辺のことを質問したが質問の意味が分からない様だった。40代の責任者は多分自らはシステム開発の経験がないのではと思われる。

中国国内や日本にはIT化の潜在的なニーズはいくらでもある。しかし業務分析やモット言えばビジネスモデルを作り上げ、システム要件を纏め上げるSAや上級SEがいなければプログラマーが1万人いてもIT化ニーズと工数ビジネスのプログラミングとがつながらない。皆困っているのはシステムの最上流で業務分析やIT活用によるビジネスモデルをデザインをすることだ。

一寸短兵急で向こう見ずではあるがそのエネルギーには驚嘆すべきものがある。学生も非常に熱心だ。日本語教育も熱心に行われている。「日本語=お金」の教育がなされているからだ。中国の人たちはお金に敏感で、指導者もお金でインセンティブを上手く作り上げ、学生や従業員のやる気を引き出している。