セリーヌ・ディオンのワールドツアー「東京公演」をテレビで知り、妻がインターネットですぐに申し込んでC席を確保した。多分ステージからはるかに遠い、遠い席だろうと予想してNikonの10倍の双眼鏡を予め買っておいた。多分遠過ぎてオペラグラスでは間に合わない。
一寸早めに行ってみたら予想をはるかに超える高く遠い席で高所恐怖症の私としては足がすくんだ。内野の一番上の席だった。こんな所まで音が届くのだろうかと心配になった。が音の心配は杞憂だった。凄い音で音楽と言うよりは騒音という感じでビンビン来た。ドームでの「音楽会」は不可能だ。これはいわゆる「ショウ」だ。約5万人ものファンが入ったそうだ。こんなに沢山入れるには東京ドームしかない。お陰で見られたのだからやはりラッキーという他はない。
10年以上前からの大フアンで、セリーヌ・ディオンのCDは全部持っている。伝記も丸善で買った。一度聴きにアメリカラスベガスまで行こうかと思っていたら今回のツアーにめぐり合えた。
[Celine Dion for keeps]偶然丸善の洋書バーゲンで950円で買った。セリーヌの伝記の一部だ。クリントン元大統領からの津波チャリティコンサートのお礼状、楽譜、シャナイア・ツウェインからのファンレターやダイアナ元皇太子妃との写真など面白い内容が一杯詰まっている。勿論家族との触れ合いの写真も結構多い。家庭を大事にした人のようだ。
公式サイトセリーヌが出てきたら余りに遠いのでまるでリカちゃん人形のように見えた。音響的には大いに問題はあったが歌は本当に素晴らしかった。ビートルズのときのように前座が長々と何かやるのかと思ったらそんなものは一切なかった。最初から最後まで彼女の熱唱で感激した。「POWER OF LOVE」では昔の彼女にあったような気がして、懐かしく感動で涙が流れて止まらなかった。2時間を一人で歌いまくった。最後まで声量も変わらず音域も変わらないのはさすがだ。27曲も披露した。タフな歌手だ。オペラでも出ずっぱりではない。
シングル「あなたがいる限り」で共演した伊藤由奈(24)がゲスト出演した。彼女も中々の歌い手だ。セリーヌとは声の質がちょっと違うが歌い負けていなかった。生デュエットで、日本を意識したマーケティングで会場を沸かせた。
セリーヌは「今夜は、来てくださってありがとう!」と日本語であいさつ。フランス語の歌「Pour Que Tu M’aimes Encore」も遠慮がちに歌った。アンコールでは、映画「タイタニック」の主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」を歌った。この歌は余り好きじゃなかったがライブで聴いたら好きになってしまった。ライブには「魔力」がある。
ふっとどんな所へ泊まっているのかなと思った。ジェットセットで自家用ジェットでツアーを組み、東京公演だけで10億円も稼ぐ人なら家族全員で来て1泊100万円でも200万円でもどうってことはない。多分スタッフも入れて何処かの高級ホテルを1フロア借り切るんじゃないかと思った。数百億円の遺産を相続した息子はどうなるのかなとも思った。想像を超えた世界があるんだと嬉しくなった。全く他人事なのだが・・・