週刊エコノミスト「トヨタvsダイムラー世界覇権争奪戢

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2004年トヨタは世界販売台数681万台でGMについで2位だ。ダイムラー・クライスラーは462万台で5位だ。売上金額では逆転してダイムラー・クライスラーは円換算で約19兆6,000億円(世界2位)だ。トヨタは18兆5,515億円で4位。

レクサスコンセプトカー ベンツSクラス

 純利益ではトヨタは1兆1,712億円、ダイムラー・クライスラーは約3,500億円だ。2004年北米でレクサスは高級車市場(ラグジュアリーカー;4万ドル以上)でベンツ、BMWなどのドイツ勢を抑えて最多の30万台を売った。ベンツは20万台。

ダイムラー・クライスラーは強引な手法でクライスラー部門の経営に失敗した。ベンツでも低価格車で問題を多発させた。「スマート」に走行不安定性・販売不振と大赤字、コンパクトカー、Aクラスの横転事故で「ベンツの安全神話」は大きく傷ついた。

 ガソリン価格の急騰で、実用化で先行したトヨタのハイブリッド車が売れまくっている。規模の利益を求めて大衆化路線も追及するダイムラー・クライスラー社、1台当りの高収益を求めてラグじゃリーカーでのシェアアップを「レクサス」で狙うトヨタ。

 日本グランプリではベンツに軍配が上がった。F1でもじりじりと順位を上げているトヨタファクトリーチーム。優勝も時間の問題だろう。

 トヨタの「諦めない企業文化」、「最善か無か」のテクノロジーの最高を求め神話を築いた「最強ブランド」のベンツ。今回の主戦場はいわばトヨタの本拠地「日本」だ。

第2次世界大戦で同盟を結び、共に負けた、同じ様な気質の日本人とドイツ人、その勝敗の行方は裾野の広い自動車産業では「産業覇権」にも大きな影響がある。これはもう大きな「大きな静かな戦争」だ。

レクサスの日本公式サイトlexus Official USA Site

ベンツ日本公式サイトDaimlerChryslerAG