SIビジネス委員会で沖縄視察

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JASIPA SIビジネス委員会では絶えず会員同士のコラボレーションを志向した企画を行っている。そういった試行錯誤の中から沖縄支部や沖縄現地エンドユーザとタイアップを図る計画を立てた。搭乗機の遅れもあり若干到着が遅れたが、浦添市の琉球電力系情報センター「FRT」ファーストライデングテクノロジー㈱を訪ねた。

沖縄電力の子会社で沖縄電力の発電所構内にある。沖縄は過去80年間震度5弱以上の地震が起きていない唯一の県だそうだ。首都圏から1,600km離れており同時被災の確立はゼロに近いそうだ。免震、電源2重化を備えたバックアップ用のデータセンターだ。すでに長崎県の信用組合、スルガ銀行、鹿児島銀行、呉信金などがデータセンターや感情系オンラインシステムをここへ置いている。経済産業省も災害対応のバックアップセンターをここへ写す構想を立てており、霞ヶ関の中枢機能を移す「システム遷都」構想も持ち上がっている。

沖縄では韓国、台湾、上海、香港と繋ぐ国際海底ケーブルが陸揚げされている。インターネット中継会社の相互中継地は現在東京に集中されているが、これを沖縄にも置くGIX(グローバル・インターネット・エクスチェンジ)構想が進んでいる。12月14日から沖縄GIXの実証実験が始まり、2010年には実用化が計画されている。現在アメリカ経由の回線などがダイレクトにアジアへ繋がるためにコストダウンやスピードアップが期待される。アジアの情報通信ハブを目指す構想が一歩前進することになる。リクルーティングのための大学訪問や現地の企業訪問も当初予定していたが事務局を勤めた方にノウハウが無く、旅行のセットアップだけでアップアップしてしまいこれらの訪問は断念せざるを得なかった。

続いて「大安丸」なる日本料理屋でJASIPA沖縄支部との交流会が開かれた。東京からの8名と沖縄の10名が出席して和気藹々の楽しい会になった。とは言っても仕事の話が多くまるで料理屋で開く会議みたいな雰囲気だった。私は昨年沖縄支部の総会へ出席していたが今回は新しいメンバーが加わっており4名もの方々と名刺交換をした。沖縄支部では「組み込みソフト」の開発が多い。今後はこの分野に特化して、この地域のITパワーを強化して行くのが沖縄県の方針だと伺った。自動車や家電のIT化に伴って「組み込みソフト」は今後益々増えて行くことが確実視されている。