JASIPA視察番外編3「台北1日観光」

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HISの料金の中にチャーターバスでの「台北1日観光」が入っていたので頼んだ。色んなホテルを廻ってHISで来た人達をピックアップし一緒にバスで廻る観光だ。安い料金で来た人達は「ホテルは酷すぎる」としきりに言っていた。観光の楽しさは半分以上ホテルで決まってしまうので、ホテル代を余り惜しむのは賢くない。

私のホテルの選定基準は「最低自宅並みの個室」だ。自宅も内装や家具には結構凝っているので、安いホテルではなかなか当てはまらない。「夢を買いに来ている旅行」で、惨めな宿は「旅行の理念」に反する。

保安宮

孔子廟(定休日なので外から写した)

観光のルートは保安宮、孔子廟(月曜日で休み、代わりに行天宮へ)、行天宮、故宮博物館、忠烈祠(日本の靖国神社)、お土産屋、梅子飯店(有名な台湾料理の店)、中正紀念堂、お茶の店、足裏マッサージ、DFSなどだ。故宮博物館は結構時間があり十分とはいえないまでも結構楽しく見られた。

行天宮(病気治癒の神様で熱心な信者が多い。護摩も焚いていた)

前から思っているのだが故宮博物館の絵画には観るべきものが殆どない。又一番人気の「翡翠の野菜」にしてもその他の秘宝にしても、珍しいものではあるが「美術的な美しさや繊細さ、心に訴える」などでの評価では別物だ。作るのはきっと大変だったに違いないモノがこれでもかとある。でも「美」の世界の評価とは同一ではない。多分、時の支配者が好んだから珍重されたのだろう。

故宮博物館(新館の入口にルーブル宮のピラミッドライクなものができていた。中国4千年の歴史と習っていたがいつの間にか8千年になっている。白髪3千丈の類か?翡翠の白菜は写真を又写したものだ。館内は撮影禁止だが結構写している人が居た。中国人は何事にも逞しい。)

そうは言っても、陶器や磁器は特別だ。実に形も良く色も美しい。表面に書いた絵も素晴らしい。青磁や白磁については大阪中ノ島の東洋陶器美術館の外光を取り入れた展示の方が優れていると博物館の案内の人も言っていた。人工の光では青磁や白磁の微妙な色が見えて来ないのだそうだ。また陶磁器にこれだけの絵を描ける職人がキャンバスや紙の上に絵が描けないはずはない。これも支配者の好みの故か?

ここが博物館であって「美術館」でない訳がここにあるのかも知れない。ルーブルやプラドとは異質のものだ。むしろ「紫禁城の美術館」の方が美術の観点からは良いのかもしれない。敗走の途中では余り大きなものは持ち出せなかったはずだから。でも絵は巻き取れば良いので別だが・・・。元々無い?

故宮博物館の後に慌てて忠烈祠の衛兵交代を見に行った。思っていたよりも素晴らしい交代の儀式だった。観衆が衛兵の直ぐそばに居てなんだか権威の無い単なるショウに見えて気の毒だった。軍のエリートを集めているそうだが観光か権威か?のハザマでもっと良いポジションを見つける必要がありそうだ。

中正紀念堂(蒋介石のピラミッド、国民党のPR棟?)

茶芸教室(勿体ぶっていたが何のことは無いお茶を売りたいだけだった。結構買った。我ながら呆れるが時間の節約だ。)

テレサテンのお葬式をしたお寺と総督府(何の関係も無いが、しかしテレサテンは熱烈な愛国主義者だった。)

足裏マッサージがあり、その後は最後にDFSで解散だ。お決まりの買い物で締めくくりだ。結構疲れる一日だった。自分でMRT、タクシーやバスなどで廻ったらこんなに沢山の名所旧跡を一日では回れない。結構有効なツアーだった。団体でダイジェストツアーをめぐり、又別の日に気に入った所だけを自分で再訪問するのが私の旅行の方程式だ。