知的交流会「フォーチュン」の忘年会

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UFJフォーチュンから引き継いだ知的交流会「フォーチュン」の忘年会が水道橋のビストロ「レ・トロワ・サージュ」で開かれた。今回のゲストスピーカーは歌手・女優・ロシア文化研究家の山之内重美さんだ。ロシア文学、演劇、ロシア事情についてお話を伺った。デジカメから直接プロジェクターにつないでプレゼンをされた。案の定最初は操作に手間取り逆さに写ったりした。

山之内重美さんのポートレート(美しい方なので年齢は分からない。背景にビストロの裏方が写ってしまった。未熟。反省)

何十年も前の反体制・レジスタンスの作家や詩人が今でも大人気なのだそうだ。底流に流れる民衆の不満を暗喩的に表現しているように思われた。随分豊かになったようだが心底では気の毒な国だ。またまた暗殺などで国際的に非難されているようだが「何処吹く風」みたいなことで通ってしまうところがなお更に怖い。

山之内さんは大阪外語大のロシア語学科卒業・早稲大学大学院でロシア文学を専修され、NHKのロシア語講座では「歌のおねえさん」で出演、20世紀末激動の10年間をモスクワの「ロシアの声放送局」に勤務された。「屋根の上のバイオリン弾き」「三文オペラ」「スウィートチャリティ」などのミュージカルにも出演しているマルチタレントだ。

 韓国よりもGNPで小さなロシアが何故一目置かれているのかと質問したら、ロシアでは中産階級でも300坪くらいの保有地が郊外にあり、そこへ別荘(ダーチャ)を建て週末にはそこで暮らし、最低限の食物はそこで育成しており、「暮らしは統計数字以上に楽なのだ」そうだ。ソ連が崩壊しても餓死者は出なかった。共産主義の理念と土地の私有とどう繋がるのか分からないが、結構立派な実利的な「共産主義」の国なのだ。

講義を聞いた後、皆でロシア民謡を12曲ほど合唱し「青春」した。「白樺」「灯」の世界へ今になって戻ろうとは「夢だに」しなかったので、嬉しくなり朗々としたバリトンで歌い上げた。(本当かな?)