「蘇った日本の国内製造業」

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パーソナル情報システムの片桐社長からご案内を頂き、「モノづくり企業向けセミナー」を東京全日空ホテルで聴いた。

その中でトップバッターの早稲田大学客員教授の奥井さんの話に共感したので「エッセンス」を纏めてみた。

1.日本の歴史を400年の超長期のサイクルで総括した。

2.日本の独自文化

平安時代に「かな文字」が発明され、欧米に先立つこと400年も前に日本で女流文学の華が咲いた。(源氏物語、枕草子など)

表意文字(漢字)+表音文字(かな)があり、外国語も表音でそのまま取り入れられる(文化・文明伝承のスピードアップ)。

3.ジャパナイゼーション(日本化)

製造業が一番日本化し易い。「士農工商」の世界があり、日本では工=匠(職人)が大切にされた。中国では「工」は最下層で無視されて来た。

種子島へ鉄砲が伝わってから信長が「長篠の合戦」で大量に活用するまでのリードタイムはわずか20年である。日本は当時「世界最大の鉄砲保有国」であった。軍需大国?でも大砲の方が重要かな?

4.ヤオロズの神=和の精神

日本では神仏一体で分け隔てがない。人も亡くなれば神になる(乃木神社、東郷神社)。

欧米の「一神教」では妥協がない。他の宗教は邪教として排斥する。キリスト教では「性悪説」に立って、悪いことをしないように神との契約で人間を縛る。

日本では性善説に基づき、信頼ベースで「和を以って貴しとなす」。チームプレーとTQCの小集団活動でのKAIZENが得意な訳。

5.日本は不死鳥フェニックス

戦争で焼土と化しても40年で「復活」する。最貧状態からエズラ・ボーゲルをして、“Japan as No.1”と言わしめた復興が出来た。民族のDNAだ。

欧米では人間は悪であり「マニュアル(聖書)通り」にやるのが当たり前とされていた。人間が自分の思いつきで「改善」を行うこと等は許されない。日本の躍進に驚いたアメリカは調査を重ねて「ヤング・レポート」を発表した。草の根型のTQCのグループ活動は彼らにショックを与えた。