今日は楽しみにしていた古典楽器チェンバロ(英語ではハープシコード)の演奏会だ。ホテルオークラの美術館「大倉集古館」を借りきっての演奏会だ。演奏者の松居さんは交流会会員の奥さんで数々の国際コンクールで優勝し、世界的に活躍されている。
かなり前から美術館でのコンサートが行われるようになった。ゴッホ・ルオーのコレクションで名高い広島美術館でかなり前にもコンサートを聴いた。これは目の楽しみ(美術)と耳の楽しみ(音楽)を融合させた贅沢な試みだ。とは言っても中世の王侯貴族にとっては宮殿に住み、数々の美術品に囲まれていわば自宅でモーツアルトを招いて演奏会をしたのであり、それに比べれば極ささやかな贅沢だ。
演奏曲目は以下の通りだった。大半が宗教音楽と舞曲の類だ。
1.ウィリアム・バード ローランド
2.ルイ・クープラン 組曲ヘ長調
3.J.S.バッハ シンフォニア 第6番、第11番
フランス組曲 第5番 ト短調
いずれも15百年代から17百年代の作曲家でクラシック中のクラシックだ。バッハのフランス組曲の内の5曲はアンナ・マグダレーナを妻に迎えた頃に作曲され「アンナ・マグダレーナのための小曲集」に入っている。37歳のバッハの高揚した気分が感じられなくもないが昔の人は感情表現は控えめだ。
チェンバロ製作者の島口さんからチェンバロにまつわるお話を頂いた。こんな古い楽器に魅せられて作ってしまう日本人が居るのは驚きであり誇りだ。
演奏会の後オークラ本館のエメラルドルームで懇親会を行った。めったに聴かれない古典音楽を堪能した後だったので懇親会も何時になく盛り上がった。
■チェンバロ音楽を聴きたい人のための親切サイト(Googleで検索したが結構大変だった)
但し「組曲ヘ長調」はかなりスクロールして下のほうにある。