エドバレ-大学講座「地場の産業観光」

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明日からの展示会に備えて看板その他を整えて慌てて法政大学で行われているエドバレ-大学講座へ向かった。法政大学と聞いていたのでそれじゃ近いなと思っていたら、なんと九段校舎で靖国神社の向こう側で結構遠かった。

1.「繁栄する古書店街継承の秘訣と産業観光」大屋書房オーナー 纐纈公夫氏

神田の古本街の昔と今、伝統産業の継承の秘訣について話された。これだけの古本街(文化遺産)は世界でも稀で、世界一の集積だそうだ。フランスの本が少ないのが残念だといっておられた。纐纈さんのお店は江戸時代の和本の専門店だ。

大屋書房のサイト

古本の外に江戸時代の古地図、浮世絵、版画、幕末・明治期の古写真なども扱っている。サイトは立ち上げておられるが、今の若い書士等を目指す人達が何でもネットで見て本物を見ないで分かったつもりになってしまう傾向については批判的だった。バーチャルでしか分かっていない人はそこに本物があっても気が付かないで通り過ぎてしまうそうだ。ゲーム脳みたいなものになってしまいリアルな世界に対する感覚を失い、バーチャル現実感の中だけで世界を創ってしまうのかも知れない。怖い世界だ。

2.「産業観光と東京・千代田区」法政大学現代福祉学部岡崎昌之教授

(1)観光から地域ツーリズムの世界へ

・旅のスタイル

例1.母(財布)と娘(情報)のたび       

例2.熟年一人旅(1年間イタリアに滞在して言葉を覚えオペラを聴いて帰ってくる)

例3.グリーンツーリズム(南ドイツの過疎地から生まれた)

(2)まちづくり型観光地形成

・誇りと魅力の街づくり・・磨いたまちに人が来る

例1.松山市と内子町(土蔵の町並み:年間70万人の人が来る

例2.長野市と 小布施町(長野へ行った人の大半がここへ泊まる。北斎も何回も訪問)

(3)都市型ツーリズムと産業観光

都市ブランドの構築中核的イメージ・・・脱業務空間例1.金沢市「金沢21世紀美術館

例2.スペインバスク州ビルバオ市「グッゲンハイム美術館

(4)都市的ライフスタイル

(5)新しいまちづくり

新しい・美しい景観作り

例1.フランスストラスブール市・・車規制とLRT導入

例2.横浜市・・・オープンCAFÉ、バス停の改良

例3.丸の内地区・・三菱村での美観向上丸の内元気文化プロジェクト

パリのアパルトマン3階の手すりが一番綺麗・・・3階にビルオーナーが住んでいる。前に一度泊まったパリのGeorgeⅤホテルエレベータのなかったアパルトマン建設当時のパリでは上の方が良いが足に負担が掛かるので妥協の産物として3階になったのではないか。今私が住んでいる都心のマンションでもエレベータがないのでビルオーナーは3階住まいだ。パリも東京もそんなには変わらない。個人主義のフランスも団体民族の日本人も根っこでは共通する部分があるのはお笑い(一寸シニカル)だ。