まちづくりセミナー「千代田の光を観せる」

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千代田プラットフォームスクエアで「まちみらい千代田」主催の「千代田観光セミナー」に出席した。80数名が集まっていた。

講演会(講演・地場牛肉食堂「万世」・カンバン)

500円会費のパーティ(缶ビールに乾き物少々。実に地味)

内容は以下の通りだ。

1.キーノートスピーチ:立教大学 佐藤教授

2.観光モニター調査報告:各エリア担当モニターの代表

3.お勧めコース・スポットの紹介:各エリア担当の代表

以下にキーノートスピーチの概要を記載

1.見る観光だけではお金もなくなり「亡国観光」

2.観光まちづくり=光(ご当地のキラリやOnly One)を観せるまちづくり

3.広い意味の千代田区民在住区民(4万人)昼間区民(85万人)交流区民(500万人/年)

4.光を観せるまちを作る人=観光産業、観光産業関連、地域経済、地域社会に携わる全ての人

5.産業・生業・事業を資源とした産業観光=ブランド作り  Cf.寒河江のサクランボ・バラの農業ブランド寒河江市役所

6.産業観光=人 美しい女性をメディアに仕立てた『体験型ショールーム』

7.「千代田ブランド」を作ろう 「江戸の華」に発する都会的な「機能美」「先端性」「粋と優しさ」

8.何を如何見せるのか・特殊な生業・事業 世界遺産・技術研究所・中央官庁などのOnly One

・普遍的な生業・事業長期作戦(撒き餌)⇒イメージアップ ・・企業の広報活動短期作戦(刈取販売)⇒付加価値の換金・・企業の宣伝活動 企業の長期的な発展のためには長期作戦・短期作戦がバランス良いミックスが必要

9.ビジネスチャンスはどこにあるか

・プログラム開発+ナビゲーター+共同事業+交流区民誘致・全体をまとめていく街づくりマネジャー

千代田区は過去の遺産に恵まれた地域だ。しかし「遺産の価値認識」も「遺産を守ろうとする意識」も十分とはいえない。江戸の文化遺産も、いままでずっと放って置かれて、突然「今や産業観光なんだからもっと利用させろよ」、「もっと綺麗にしなさいよ」と言われてもビックリするのではないか。

「千代田城の本丸」を再建して欲しいと言われたモニターの方もいた。もし可能であれば日本最大の観光資源になるのではないか。千代田城の本丸をテーマパークにして日本文化・江戸文化の発信拠点にすれば良い。宮大工の技の継承にも役立つ。

佐藤先生によれば「姫路城へ2度と行く人はほとんどない」そうだ。これに比してディズニーでは満足するが見足りなくて満腹感がなく「後ろ髪を惹かれる思い」で家へ帰っていく。この思い(不満腹感)がリピートへと繋がる。それに比して姫路城ではお城を堪能し、「もういいよ」となって家路へ急ぐことになる。2度と行かない訳だ。私も神戸に3年間住んでいたが1度しか行っていない。

それでは千代田城では如何するか?テーマパークくとして江戸小紋、浮世絵、俳句、短歌、陶器、その他諸々の工房を入れて実作業を公開し、公開のスクールや外国人も入れるスクールを沢山設けるのも手だ。「日本文化の発信センター」にすれば良い。「江戸東京博物館」だけでは不十分だ。

昨年行ったサンテミリオンボルドーリヨンとかフランスのまちはそれ自体がもう歴史博物館だ。特にサンテミリオンは既に「世界遺産に登録」されている。数世紀前の建造物に人が住んでワインビジネスを今でも行っている、言わばフランス文化発信の「ライブ・ミュージアム」だ。

木と紙の家が中心である日本では一般の家はせいぜい100年くらいしかもたない。伝統的な文化を海外までに発信するのは特別な仕掛けがないと出来ない。