普通の本は、つまらない
ここ最近、やたらと変わったタイトルの本を買ってしまう。いろいろとマーケティング戦略を悩んでいるとつい目に入ってきてしまう。
誰もが読む本、経営の本で言うと、例えば松下電器の松下幸之助の本、ホンダの本田総一郎の本、ソニーの・・・、トヨタの・・・
この手の本は、日本人経営者だったら殆どの人が読んでると思う。人と同じような本を読んでも意味が無い、誰もが読む本には興味がない。そうではなく、読んで当たり前かもしれない。最初に読む本だと思う。
人と同じことをしているのでは、経営は面白くない。会社は伸びない。
マーケティング戦略は更にそうである。競合他社とは違ったことをしなくてはならない。そうでないとブランドは作れないし広まらない。
『口紅は男に売り込め!』
『口紅は男に売り込め!』この本のタイトル、「えっ?」と思うタイトルである。口紅は、男は使わないでしょう?
それがなぜ、男に売り込むの?
こんな発想ができなくては、ブランドは売れない、こんな発想ができるからブランドを築きあげることができる。
この本のブランドの3原則は、
原則1.ライバルは見ない
原則2.現場は見ない
原則3.ロジカルに考えない
こんな原則でブランドを再生していく、面白い考えである。この本を読んで学ぶことは沢山あるけど、その中でも
「今ある環境の中で、今ある条件の中で戦略をたてること」
ここが一番感動した。 私も「CallNavi(コールナビ)」というブランドを広めるためにいろいろなことを考え行動を起こしてきた。
宣伝するのに、TVのCMに出そうか? 新聞の広告は? 雑誌の広告? 全国中の展示会に出展?・・・でもそれって大手企業が予算が十分にある企業ならやれる。資金もなくリソースがない自分達がどう攻めればいいのか?非常に悩み、無理した経験をしてきてしまった。
もっと早くこの本に出会ってたらもっと楽に勝負できたかもしれない。だって無理に銀行から融資を受けたり無理やり資金を集め、戦略を実行してきたから。
これって今ある環境や条件のもとで発想したことではない。結果的にはどうにか『CallNavi』というブランドができあがったからまだいいかもしれない。しかし、無理があったし、下手すると失敗と負債が残り兼ねなかった。
限られた環境の範囲だからこそ、逆転の発想も出て来る。人が考えられない発想が出て来る。勉強になるなぁ。
高級腕時計ウブロの再生
高級腕時計のウブロは全国50店舗の時計屋さんで、売れなかった。どこも在庫を抱えている。「売れないイメージ」が広まってしまう。
であれば、売れそうな3店舗に絞り、他の47店舗の販売を中止する。そして3店舗で徹底的にプロモーションをする。そしてその3店舗で売れるようになれば、「売れてるイメージ」が広まる。50店舗が3店舗だから売上的には落ちるかもしれない。しかし50店舗の「売れないイメージ」から脱却でき、「売れるイメージ」となる。それがブランド戦略の攻め方だ。
でもこんな判断ができるだろうか? 50店舗を3店舗に・・・・できなければ終わってしまう。ならやるしかない。思いきる勇気が必要なんだと思う。
そのほかにもいろいろな事例がある。
サンローランの口紅も男を連れてくれば・・・というプロモーションも面白い。
人が考えない発想、それこそが大切であることが解る。
戦略と戦術
マーケティングの手法は、「目標」→「戦略」→「戦術」が基本である。目標があり、それを達成するために、戦略があり戦術がある。
これってじっくり考えないと戦略までは良くても戦術が駄目だと実行できなかったり・・・
私は今まで「思いついたら即行動!」という発想できたから、この基本ができてなかった。そして行動してから、この基本に戻ったり、行動途中や事後にこの3つのステップを明確にしてきたような気がする。
最初にしっかりと計画することが重要なんだと思う。弊社の場合、小規模な組織でブランドを作り上げてきたらから、偶々上手くいったにすぎないんだと思う。
でも、「思いついたら即行動!」このやり方もすごく重要だと思う。私らしいやり方なんだろう・・・
この本を解説し始めると切りがないけど、面白く勉強になる本である。
まだまだ、自分では足りないことだらけ、だから面白い、だから遣り甲斐を感じる、ワクワクしてくる。この道でもっと力を付けたいと思う。