ようこそ 「MeeGo」へ!

Pocket

MeeGo Seminar Winter 2010

昨日、『MeeGo(ミーゴ)』のセミナーに参加してきた。

日本語サイト http://meego.jp/

まず、『MeeGo』と言っても解らない人がいるかもしれないので、簡単に説明しよう。

インテル社(Intel)とノキア社(Nokia)が開発を進めるLinuxベースのモバイル向けのOSである。モバイル向けとは、若干、誤解になるかもしれないが、組み込みもターゲットとなる。

アーキテクチャは、インテルの「Atom」をターゲットに進めたが、やはり世界シェアからすると当然、「ARM」アーキテクチャでも動作可能になっている。

インテルは2006年にARMをMARVELL社に売っただけに複雑な思いだろう。そう考えると、「ARMがAndroid、AtomがMeeGo」なんて考えがちだ。 そんな安易ではないが・・・

MeeGoの推進は、Linux Foundationが担当しており、MeeGoコミュニティが存在する。

実は、インテルと肩を並べるAMDも参加している。

MeeGoの開発のターゲットは、大きく以下のものがある。

  • Netbook
  • Handset
  • In-Vehicle
  • Connected TV
  • Media phone

Androidとほぼ同じターゲットだ。Androidとの違いは、AndroidがGoogle主導に対し、MeeGoは真のオープンソースかということだろう。

Androidは、オープンソースとは言え、Google戦略のなかで、ユーザが操られているように見えてしまう。なぜなら、Googleが次から次へとアプリを出し、その使用制限を出してくる。GoogleMAPもYouTubeもみんなそうだ。

それを考えるとMeeGoはそれがない。

セミナーの内容

この図が今回のセミナーの内容だ。日本での開催は、今年の4月に1度、今回で2度目だ。

基調講演は、MeeGoのこれからのビジネス展開の内容だが、その他は技術的な内容だ。ちょっとこれでは、MeeGoが広がらない。

もっとMeeGoのビジネス的な将来に向けた内容が必要だ。

こちらは、MeeGoの端末だ。LINPUS製のタブレットPCだ。動いてるOSは、もちろんMeeGoだ。AndroidやiPod、iPadと同様な感じだ。

こちらは、MeeGoがのったタブレットPCに『DECT』を使ったコードレスを実現している商品だ。まぁ、Androidである必要はない、CPUはもちろん、インテルのAtomを使用している。

これは、MeeGoのUI開発ツールの「Qt(キュート)」である。

実際に、ノキアの携帯電話機の画面はこの「Qt」でGUIを開発しているらしい。このQtは、Windowsアプリの開発やMacやLinuxなど、マルチプラットホームの開発ツールだ。

となると、これでWindowsアプリを開発している人は、MeeGoの開発も同じように違和感なくできることになる。

基本的に、MeeGoの良さは、世界的にシェアが大きいLinuxベースであることから、その実績を十分に活かせることである。それが、今後、Androidを抜くかもしれない強みでもある。

この資料の下のほうに、株式会社アイエスビー(ISB)とある。ISBは、Androidの世界でもいろいろとソフトを開発している。

さすが、ここにも出ていたか。

以前、弊社の『CallNavi』の一部の開発をISBベトナムへオフショアしようと思ったことがあり、ベトナムの支社を訪問したときがある。非常に優秀なエンジニアがいる。

今年の6月の「Computex Taipei 2010」でも、Androidのプリンタドライバを発表していたのがISBベトナム社だった。

http://jasipa.jp/blog-entry/5553

今回のセミナーは展示ブースでもあったので、そこでいろいろと話を聞いてみた。

ISBベトナムの開発エンジニアの体制はAndroidとMeeGoとでは、どちらが多いか?

ほぼ同じくらいだが、まだAndroidのほうが多いそうだ。

来年の今頃は、MeeGoのシェアがAndroidのシェアを追い越しているか?

「MeeGoでしょう。」 と笑顔で言っていた。

次世代OSは?

本当に、MeeGoの波はくるのだろうか?

ノキア社は、フィンランドだから、どちらかというと、ヨーロッパから流行り出すのだろうか?

Googleのあるアメリカからはなさそうな気もする。

しかし、Google本社のあるシリコンバレーには、Intelもあるしなぁ。

とにかく、注意しながら見ていく必要がある。

Android携帯が出始めたから、MeeGo携帯があってもおかしくない気がする。

楽しみなOSだと思う。

本当に、MeeGoの波は来るのだろうか?

68件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です