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これからは「プラチナカラー」の資質!

昨日、クレディセゾン社長林野宏氏の講演を聞いた。西武から、つぶれかかっていた旧緑屋の立て直しのために1982年に派遣され、2002年にクレジット業界トップの会社にした方である。

講演のテーマは「企業が勝ち残るための人材育成」。高度成長時代は、日本の多くの企業は「優しいけれど冷たい」制度で運営してきたが、今後は「厳しいけれど暖かい」制度に変えるべき、「サラリーマン」から「ビジネスパーソン」へ脱皮する人材育成をすべしと説く。終身雇用、年功序列で守られながら、結局は1企業でしか勤まらないスキルしかない人材ではこれからの世の中生きて行くことは出来ないし、そんな人材ばかりでは企業も衰退しかないと言う。

林野氏独特の方程式

BQ(ビジネス感度)=IQ(知性) X EQ(理性・人間性) X SQ(感性)

で感性の必要性を説き、この感性を磨くためには好奇心や遊びが必要と言う。これからの時代の能力の本質は、これまでの「ホワイトカラー」に求められたものではなく、下記の様なスキルを求める「プラチナカラー」だと。

  • ①大きな夢を抱き、情熱を傾け続ける
  • ②自分の能力や運を信じている
  • ③反骨精神が強い
  • ④苦手なものはやらない
  • ⑤好奇心が強く、趣味・遊びに熱中する
  • ⑥行動はスピード至上主義

管理者は、部下に「良質の経験」を常に意識してさせることができること。

何にでも関心を持つ。

  • おいちょかぶ:「おいちょ」は8、「カブ」は9のこと、ただ語源不明(外来語?)
  • 唱歌「雪やこんこん、・・・犬は喜び、庭駆け回る・・・」:犬はなぜ?雪で縄張りのしるし(小便)が消えたため大慌てで縄張りを再設定するために走り回る。

林野氏は疑問が生じたらWikiPediaらしい。

この3月末に致知出版社より「運とツキの法則」出版。林野氏はマージャンがめっぽう強いらしい。その秘訣とも言える本???いや、れっきとした経営の本です。

節電対策は進んでいますか?(東京・東北限定)

和知さんのブログに「スーパークールビズ」開始の話が出ていますね。ここまで踏み切った企業はどの程度あるのでしょうか?日常的にお客様と相対するIT企業にとっては、お客様の許容する範囲でしか出来ませんね。

ところで、1カ月後の7月より電気事業法第27条に基づく電気の使用制限の適用が始まりますね(5月25日海江田経済産業大臣発表)。要点のみ下記に示します。

  • 対象者:東京電力および東北電力管内の直接受給契約を締結している大口需要家(契約電力500KW以上)。複数企業が同居するテナントビルでは、契約者は普通はテナントビルオ-ナーとなる。
  • 期間・時間帯:東京電力:7月1日~9月22日(平日)の9時~20時、東北電力は9月9日まで。
  • 内容:「昨年の上記期間・時間帯における使用最大電力量の値(1時間単位)」の15%削減した値を使用量の上限とする。データセンターや、1時間値の変動幅が小さい企業(常時電力を必要とする企業)は特例あり。
  • 違犯した場合は100万円以下の罰金(具体的に違反事項の捉え方は不明:時間帯別か、日別か?1日のうち4時間帯でオーバーすれば400万円?)

過去10年間で見ると、GDPの伸び率に対して、モノつくり業の消費電力は実は平行線。伸びているのは、オフィス・家庭・輸送。全体電力消費量(発電除く)に占める比率も、モノつくり45%、オフィス・家庭・輸送が55%なのです(実はこれは総量で、ピーク時間における消費比率ではありませんが)。

その意味では、オフィス・家庭や、車や電車などの輸送における節電対策も非常に重要となります。しかし、各個人の意識の高さには驚かされます。扇風機の売り上げ急拡大、ゴーヤやキュウリなどの緑のカーテン材料が売り切れとか、お金をかけてでも節電に協力せんとする姿勢には、自分を省みると頭が下がります。

皆さんのオフィスでは、家庭では、節電に対する施策は進んでいますか?昨日家に帰ると東京電力からの節電のお願いが来ていました。財団法人「省エネルギーセンター」のHP(http://eccj.or.jp)にも個人向け省エネのヒントが掲載されています。日本人は、その気になれば、何事においてもまじめに取り組むことは、これまでの節電においても証明されています。この夏も、絶対突発大停電でパニックを起こさないためにも、皆で節電しましょう。

補足:JISAで上記「夏季電力需給対策」の説明会(5月31日)を募集したところ140名の定員が半日で満杯になってしまったため、急遽500名に変更して実施したそうです。皆さんの関心の高さにホッとします。

IPS細胞の山中教授・ウルフ賞受賞

昨年来ノーベル医学・生理学賞受賞にもっとも近いと言われている山中伸弥京都大学教授。言わずと知れたIPS細胞開発の時の人。昨年10月NHKスペシャル「生命の未来を変えた男」で国谷さん、立花隆さんとの対談の形で話が進んだ。とんでもない、しかし夢のある細胞である。

山中教授らが世界で初めて作製した万能細胞「iPS細胞」は、“医療革命”をもたらすとして、世界中の研究者や製薬会社が研究や開発を進めている。がんや認知症といった治療が難しい病気の解明や治療薬の開発が進展すると期待されているからだ。IPS細胞は、細胞の初期化をする、すなわち、病気を持つ細胞を元の出来た時の健全な細胞に戻すらしい。(これを立花隆さんは‘タイムマシン細胞’と言っていた) 、臓器や組織を再生する「再生医療」への応用、それに、遺伝子の働きや寿命といった生命の謎を解き明かす研究への期待が高まっている。

その一方、「iPS細胞」の技術を使うと、同性同士の遺伝子を持つ子どもの誕生(男性から卵子を、女性から精子を創ることも可能)や、人間と動物を掛け合わせた「キメラ」(ラットとマウスの合成動物は既に出来ており、さらにマウスの中で人間の臓器を育てることも可能だとか)も可能になるなど、これまで人類が経験していない社会の到来も見えてくる。国谷さんは、そんな世界で生命倫理は保てるのか、苦い顔をしておられたが・・・。立花さんは、懸念はあるが、夢を追い求めることも必要と。

このような山中さんも、米国と日本の研究環境の違いで、この研究をあきらめ、臨床医になるかどうかに悩み、うつ病を患ったとか。奈良先端技術大学の研究環境を見て再度挑戦する気になったそうです。奈良先端技術大学に出会わなければこんな大発明は生まれなかったということです。この分野で全世界の誰にも負けるものかとの強い思を持ち続けたことが、悩みを乗り越え、自分の望む研究環境に巡り合わせてくれたのでしょうね。

イスラエルのウルフ賞の受賞者はノーベル賞を受章する確率が高いとの事(日本人はこれまで8人受賞し、小柴さん、野依さんんのお二人がノーベル賞受賞された)。山中さんは「実用化が見えなければ他の賞を云々できない」と言われていますが、是非ともノーベル賞を期待したいですね。